東ドイツと西ドイツに分かれて40年の歴史を振り返る2人専用ボードゲーム


評価;S(個人的な好み)

面白さ(☆1〜3) ☆3
⇒システムはトワイライトストラグルっぽいので、面白さは保証できます。
イベントがマニアック過ぎてわからないので、☆は一個減らしても良いかも。
私はドイツ人(嘘)なので、☆3にしました。

内容物(☆有無) ☆1
⇒コンパクトな箱にボードとコマがたくさんあります。

入手(☆有無) ☆1
⇒今すぐテンデイズで買えばいいよ

合計 ☆4

【概要】
国際ゲーマーズ賞2015受賞。
みんな大好きマルコポーロと違い、恐らく大部分の日本人には興味がないゲームでしょう。
プレイする機会も殆どないと思います。2人専用で、冷戦下の東西ドイツがテーマ、長時間かかりそう(実際、初回プレイでは20分で東ドイツが負けるでしょう)ということで、オープン会で立つこともないと思われます。

私はへそ曲がりな性格で、しかもふたりでボードゲームする機会が多いので、こっちを買いました。

ルールは簡単に言えば、ドイツ版のトワイライトストラグルです。
イベントカードを両陣営が使いつつ、インフラを整備したり自国の威信を増やしたり社会主義者を送り込んだりしながら、10年間毎に勝敗フラグをチェックしていくゲームです。
40年プレイして負けなければ東ドイツの勝ちです。

トワイライトストラグルや幕末ストラグルと異なる点は、キナ臭いイベントが少ない点です。
まあ、もともと一つの国なので、無用な血は流れません(幕末ストラグルは?)。
それぞれの国は自国インフラを整備し文化活動や政治活動を行うことで、相手の国より優位に見せるようにします。

またイベントカードの処理はかなり簡単です。
イベントの内容がわかっているに越したことはありませんが、わからなくてもアイコンを動かすだけなので、楽です。相手の利になるイベントカードを潰すか、自分の国力をしっかりと貯めるか?
それだけを判断すればいいです。

10年毎の勝敗フラグチェックは数が多いので、しっかりと確認しておくとスムーズに遊べそうです。
主なフラグは社会主義者、威信、逃走者、不穏カウンターの数などです。
またベルリンなどの一部都市には特定の処理があるので、ここら辺もよく調べておくと良いでしょう。

【プレイのコツ】
・イベントの内容を調べる
⇒ドイツ人の私(嘘)でもわからないイベントが多くて、図書館でドイツの歴史を調べてみたけど、半分くらいしかわからなかったよ。

ドイツの歴史の勉強にはいいんじゃないですかね。
受験にも酒の席の話題にもなりませんが、ドイツ人の友人(ができたら)との日常会話には使えるかもしれません。

気が向いたらイベントカード説明を備忘録的にやりたいです。

1950年代カードはこちら

1960年代カードはこちら

・東ドイツのほうがつらい(ような気がする)
⇒おそらくゲームになれるまでは東ドイツが勝手に負けることが殆どのような気がします。
経済力で圧倒されるので、油断すると直ぐに敗北条件を満たすからです。
序盤はインフラ整備を進めた方がいいでしょう。
西ドイツに構うのは自国がある程度整ってからにしましょう。
私は東ドイツばかりやらされるので、西ドイツの辛さはあまり分かっていないかもしれません。

・ドイツ人の心を知る
⇒月曜日;じゃがいも
 火曜日;黒ビール
 水曜日;シャウエッセン
 木曜日;黒ビール
 金曜日;ザワークラウト
 土曜日;我ら人民
 日曜日;教会


なんとなくですが、東ドイツの辛い感じが囲碁の辛い感じに似ていて好きです
(もちろんゲーム性は違います)。
トワイライトストラグルと比べると、イベントがわかりにくくスケールも小さいので、見劣りする感じがありますが、時間はかなり短縮されているので、プレイしやすいでしょう。ここら辺はチグリスユーフラテスと秦の関係に近いかもしれません。まあ秦よりは3倍くらい時間がかかりますが。

親しいドイツ人の友達とプレイするのに最適です。