両チームとも健闘した印象
先日行われたスーパーボウルは久しぶりに渋いディフェンス戦が見られました。
昨年のプレイオフでのATL VS PHI以来でしょうか、それよりも点差はさらに小さかった気がします。
両チームともディフェンスは最高に近いパフォーマンスを発揮しました。
一方でオフェンスはニューイングランドはいつも通り、というか、プレイオフに入ってからはランプレイ重視で、時間を長く使う戦術を徹底していました。
カンファレンスファイナルの相手KCや、今回対戦したラムズにしてもハイパーオフェンスを持っていますから、当然の選択でしょう。
一方、ラムズはオフェンスが全く機能しなかったですね。
実はカンファレンスファイナルから既に露呈していたQBゴフの欠点があります。
ブーツレッグやプレイアクションパスの際に第一ターゲットであるWRウッズがマークされてパスが投げられない場合に、フェイクで使ったRBにパスを投げる傾向にあることが判明していました。
つまりRBにディフェンスをつけてパスを投げにくくすると、QBゴフはパスターゲットを見つけることができなくなる可能性が高いのです。
実際ニューイングランドのディフェンスは、ゴフの欠点をうまく突き、また単純なブリッツは殆ど使用せず、LBを遅れてブリッツさせる、というかなり複雑なプレッシャーのかけ方をしていました。
本来、このようなブリッツにはランプレイで対応するのがよいのですが、エースRBガーリーはレギュラーシーズン終盤に膝を怪我して、残念ながらプレーオフでは全く活躍できませんでした。
また本来中立であるはずのアトランタなのに、ラムズへのブーイングはアウェイ並みでしたね。
これは当然カンファレンスファイナルの疑惑の判定(NOのオフェンスでパスインターフェアーもしくはヘルメットトゥヘルメットを取られなかった)があると思います。
まあカンファレンスファイナルではうまいことごまかしたラムズでしたが、スーパーボウルでかなり激しいクラウドノイズを受けたので、罰を受ける形になりました。
今年のスーパーボウルは近年まれにみる良いディフェンス合戦で、ラムズオフェンス以外はかなり見応えがありました。一方でラムズオフェンスは、本来ニューイングランドオフェンスのように、ランプレイを中心に組み立てニューイングランドオフェンスに時間を与えたくなかったはずですが、まあRBガーリーの怪我とニューイングランドディフェンスの前にプラン通りいかなかったですね。
【来シーズンの展望】
来年はKCのQBマホームズがスーパーボウルにすすめるか?
ずばりこの1点が注目です。
NFLはオフシーズンでかなり研究しますから、レギュラー2年目のマホームズはかなり研究されるはずです。
しかし、あのニューイングランドですらOTで辛勝したチームですし、なによりマホームズは肩の強さとコントロール、単純なパススローという点においては、NFL現役では一番でしょう。
私はマホームズの能力を懐疑的に見ていましたが、
右手に持っていたボールを左手に持ち替えてパスを投げて成功(マホームズは右きき)
というプレイを見てから、「あー、この人は現役No.1QBかもしれないなぁ」と確信しました。
しかしパスが現役最高でも勝てないのがNFLです。
相手にうまく時間を使われると、最後にどちらの攻撃権か?ということで負ける可能性でてくるわけです。
残念ながらKCのディフェンスはそこまで強くありませんから、ここはオフェンスでランプレイを混ぜて適度に時間を使う、といったある程度の小細工も必要になってきます。
ここら辺の小細工を来シーズンで実行できれば、KCはきっとスーパーボウルを取ることができることでしょう。
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